私のふるさとは大阪府の中でも北から二番目に位置する豊能町です。兵庫県や京都府に近く、今でこそトンネルが開通して、バスで直接箕面市に出られるようになりましたが、それまでは阪急電車で梅田に出るにも能勢電鉄で一度、兵庫県の川西能勢口に出なければ、行かれませんでした。
私の家はこの能勢電車の終点、妙見口の2つ手前の光風台という駅にあります。電車が谷間を走るので、駅前には上りだけのエスカレーターがあります。住宅が立ち並ぶ緑に囲まれたベッドタウンは、夜になると星がきれいで、周囲の山々からは鹿も姿を見せます。
終点の妙見口からはケーブルカーとリフトで能勢妙見山に登れます。毎年、元旦になると、ご来迎をおがみに山頂に上る人が多く、私も中学生のころから友人と歩いて登っています。今年は暖かかったせいか、例年になく混んでいました。
お正月のお雑煮は丸餅を使います。元旦は白味噌仕立て、二日はおすましでいただくのが、関西風です。わが家では二日にはお好み焼きをいただきます。お好み焼きやたこ焼きをいただく機会も多いのですが、関東で食べられるものと比べると生地にもっと水分が多く、ぷよぷよしているのが、本場関西風です。
サツマイモに似たヤーコンという野菜が特産物で、「地元の野菜を食べよう」と、小学校時代は給食によく出てきました。
山頂に向かう妙見の森ケーブル
写真提供/豊能町観光協会