JICA(国際協力機構)ではボランティアが世界各地で
就学前教育のサポートを行っている。
中東諸国の教育関係者から、その基礎となる
日本の就学前教育の現状を見たいという要望が強く、
本学短期大学部保育科では 2004年から
JICA横浜センターの要請を受けて研修を行っている。
2010年度も11月24日から12月7日まで、
約2週間にわたり実施された。

回を増すごとに大きくなる期待

  一昨年度からシリア、ヨルダン、イエメン、エジプト、モロッコ、各国から2名ずつ計10名の教育関係者がその研修に参加している。「日本の就学前教育の現状と自国との相違点」「就学前教育の教育者の養成」「就学前教育に携わる教育者の立場」「日本と自国との交流」まで、参加者はそれぞれの属する組織や立場や視点の違いから、さまざまな目的を持って来日している。今回も本学保育科での講義への参加や、教員とのディスカッション、附属三松幼稚園の見学に加え、保育園などさまざまな就学前教育を行う施設に赴き、就学前教育だけでなく、多角的に日本の現状を視察していった。

三松幼稚園で園児に交じってお絵かき

 

学生や園児とも積極的に交流

 11月29日、一行は附属三松幼稚園を訪問し、折りからの避難訓練を見学した。その後一行は各教室を回り、お絵描きや歌など、日常の園の姿を観察。園児たちに交じってお絵描きをしたり、教室に掲示している園児の作品や園の設備など、くまなく写真に収める姿も見られ、現場を知りたいという要望が強く表れていた。
 本学で講義を見学した12月2日の午後には、保育科の3ゼミとの交流会が行われた。ここでは、学生が日頃学んだダンスや造形による遊びを発表。学生から「ミッキーマウスマーチ」の手ほどきを受けたり、学生の出すクイズに答えるなど、生の教育現場を見ることができて参加者も満足したようだ。そしてお返しに、各国の就学前教育の様子を学生に向けて語った。エジプトからの二人は、エジプトで行われているお遊戯を披露。その曲はなんと「幸せなら手を叩こう」だった。学生たちも一緒になって輪を作り、会場は大いに盛り上がった。
 「日本では教師の立場が大切にされていることに感心した」と述べるイエメンの教育関係者。この経験で得たことを母国で活かすという共通の認識の元に、研修は幕を閉じた。

学生のリードでダンスレッスン

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