徳島市の西の端、鮎喰町は近くに吉野川につながる鮎喰川が流れています。水の豊富な春先には天然の鮎が海から遡上するので、鮎喰川の名前がついたようです。子どものころは夏になると鮎喰川の上流にキャンプに出掛けたり、吉野川で魚を釣ったりしました。自宅の近くには1200年を迎える四国八十八か所の中の有名なお寺、十五番の国分寺、十六番の観音寺、十七番の井戸寺があり、ときどきお遍路さんが家の前を、杖を突いて歩いています。
徳島といえば、阿波踊りとすだちで知られています。
日本三大盆踊りの一つ、阿波踊りは江戸時代から400年の歴史があるそうです。毎年8月、盆の時期にあわせて、市内数カ所には道路の両側に階段状の観覧席が設けられ、その間をたくさんの踊り手が踊りながら通っていきます。踊り手の数も観客の数もこうした踊りの中では国内最大といわれています。
市内にある眉山は阿波おどり会館の中に山麓駅のあるロープウェイや眉山ドライブウェイで登ることができます。標高は290メートルですが、徳島の街をはじめ見晴らしがよく、徳島の人々に愛されている場所です。眉山は徒歩でも登れ、その道は「美しい日本の歩きたくなるみち500選」にも選ばれています。子どものころは遠足や山登りでよく行きました。春、眉山公園の桜が満開になるころが最高です。
連と呼ばれる踊り手集団が踊り歩く(写真提供/徳島市経済部観光課)