診療内容 病診・病病連携

診療内容

口腔癌:口腔癌の治療は、癌病巣への攻撃のみならず、癌を治した後の機能回復、つまりQuality Of Life (QOL)の維持・回復を念頭に置いたものでなければなりません。当科では、癌切除後の機能再建外科に注力すると同時に、術後早期からの摂食・嚥下・会話機能に対するリハビリテーションや顎義歯の装用といった、患者さんの早期社会復帰を目指す治療プランを実践しています。また、患者さんの病状に応じて、超選択的動注化学療法や特殊な放射線療法(サイバーナイフ、重粒子線など)も、病病連携のネットワークを活かして導入しています。

顎変形症:矯正科や補綴科との合同カンファレンス(月1回)で討議のうえ、手術方法を含めた治療方針を決定しています。学外の矯正歯科医との連携も行っています。また、顔面非対称が顕著な症例など、顎矯正手術時の骨片の移動量や移動方向の予測が困難な場合でも、CTデータに基づいた3次元の手術シミュレーションを行うことで、安全で予知性の高い手術を実現しています。現在、当科における顎変形症の手術症例は年間約50例で、下顎単独の手術では7~10日、上・下顎の手術でも2週間以内に退院可能となっております。

顎関節疾患:顎関節症に関しては、保存療法から開放形成術(当科オリジナルの低侵襲手術で術後回復が早い)まで、エビデンスに基づいた系統的な診療システムに則って治療しています。他の顎関節疾患についても、ほとんどの病態を経験しており、自信を持って対応できる診断・治療体制が整っています。

顎骨再建:外傷や腫瘍の切除手術によって下顎骨に欠損が生じると必然的に顔の変形やかみ合わせの不具合が生じます。これを回復させるための第一段階が顎骨再建です。顎骨再建の方法には骨移植と骨延長術がありますが、それぞれ利点と欠点があります。当科では、最終的なかみ合わせの回復まで考えたチタンメッシュトレーと腸骨もしくは脛骨海綿骨移植を用いた再建術を第一選択としております。この方法の特徴は採骨する骨の形態を損ねることなく、顎骨の形態も自由に設定できる点にあり、現在のところ最も少ない負担で大きな効果が期待できる顎骨再建法と考えられます。実際には、手術前に3次元モデルを用いて手術のシュミレーションを行い、あらかじめ欠損部位に合わせたチタンメッシュトレーを準備してから本番の手術に臨みますので、きわめて精度の高い顎骨再建を行っており、良好な臨床成績を得ております。

顎骨造成・インプラント治療:当科では関連各科とともに運営しているインプラントセンターでのカンファレンスを通じてより良いインプラント治療を提供できることを目指しております。手術は外来局所麻酔下で行うことが一般的ですが、広範囲で埋入本数の多い場合や上顎洞底挙上術や骨造成をしなければならない症例では入院全身麻酔下で行うこともあります。

外来小手術(難抜歯・智歯抜歯、有病者の外科処置、その他 歯科小手術):外来では局所麻酔下の手術を中心に行っております。主に、埋伏智歯の抜歯や嚢胞、良性腫瘍などの小手術を対象としております。

病診/病病連携
当科ではより確実な診断を行うために、またかかりつけ患者さんの緊急対応や主治医不在時の対応などをスムーズに行うために、診断や治療の難しい患者さんについては数名のチームで診させて頂いております。
必要に応じて適切な医療機関との病病連携を図りつつ、あらゆる口腔顎顔面領域の疾患に対応していますので、お気軽にお問い合わせください。

治療に関するお問い合わせなど

TEL : 045-580-8521(口腔外科外来直通)
TEL : 045-580-8500(附属病院代表)

新患受付午前9:00~11:00 午後13:30~15:00(土曜は11:00迄)
診療時間外の緊急時は附属病院代表まで御連絡ください。
再来受付午前9:00~15:30(土曜は11:30迄)
(*8月中は新患・再来受付14:30迄)
休診日曜、祝日、土曜の午後
住所〒230-8501 横浜市鶴見区鶴見2-1-3
TEL : 045-580-8500(代表)
新患受付JR鶴見駅(西口)より徒歩5分京急鶴見駅(西口)より徒歩7分