学校法人総持学園の創立九十周年記念式典が盛大に執り行われますことを心よりお祝い申し上げます。

 学校法人総持学園は、曹洞宗大本山總持寺により、大本山總持寺御開山瑩山禅師六百回大遠忌を記念し、大正十三年に、光華女学校として設立されました。その後、昭和二十六年に現在の学校法人総持学園に名称変更されたと承知しております。以来、仏教、特に禅が目指す仏の智慧の体得と慈悲及び報恩の実践の理想を掲げる「大覚円成 報恩行持」を建学の精神とし、これを明快に表現した「感謝を忘れず真人となる」「感謝のこころ育んで いのち輝く人となる」を実践する人材を育てる教育機関としてその活動を展開することにより、これまでに約十万人の卒業生を輩出されていると伺っております。また、この間、時代の変化を踏まえた教育の充実を図られ、現在、大学、短期大学、高等学校、中学校、幼稚園を擁する学園として発展を続けておられます。乙川暎元理事長をはじめ、歴代の役員、教職員、卒業生並びに関係の皆様のこれまでのたゆみない御努力に深く敬意を表します。

 我が国は、急激な少子高齢化の進行、地域コミュニティの衰退などの社会の急激な変化や、東日本大震災及びそれに続く各地での自然災害、また、政治経済における国際的な変動など、国内外にわたり多くの困難や課題に直面しています。今後、こうした課題を解決し、我が国が持続的な発展を遂げ、活力ある社会を実現していくためには、社会の将来を自ら切り開き、創造できる人材の育成が必要です。このような中で、我が国の発展に重要な役割を担う私学は、それぞれの学校法人が個性や特色を十分に発揮しながら教育の質を高めていくことが今後一層重要となります。
 鶴見大学におかれては、国際社会への貢献のため、国連難民高等弁務官事務所などと連携し、十分な歯科治療を受けられない国内難民の方を対象に、学内の歯科医師が学生を交えて歯科治療を無料で提供し、難民問題に取り組むなど、新たな活動にも力を入れておられると承知しております。
今後ともこうした取組を通じ、様々な分野において活躍し、我が国のこれからの発展に貢献できる優れた人材が育成されることを期待しております。

 栄えある記念式典を契機として、学校法人総持学園がこれまで築き上げてこられた伝統と実績の上に、役員、教職員並びに関係の皆様の一層の御研鑚と御尽力により、今後更なる発展を遂げられますことを祈念し、お祝いの言葉といたします。

 

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