曹洞宗の大本山・總持寺境内の深い緑に包まれた鶴見大学のキャンパス。
日々、勉学にいそしむ大学生にとって、1日の授業を終えた後の「放課後」は、
クラブ・サークル活動や友人との語らい、映画鑑賞など、
好きなことに打ち込める貴重な時間帯です。
大学生活に彩りを添え、より豊かにしてくれる、このフリータイムを
学生たちはどのように活用しているのか。
「鶴大生の放課後」と題し、歯学部、文学部、短期大学部の
学生4人に語り合ってもらいました。
─放課後の話に入る前に、皆さんのごく平均的な「1日のスケジュール」からお聞きしましょうか。では、歯学部の冬頭さんからどうぞ。
冬頭 僕の1日は朝8時の起床で始まります。今は臨床実習中なので、9時には大学内の歯学部附属病院へ。そこで午後4時半まで、みっちり実習です。放課後のひと時を過ごして、大学に近い下宿に帰るのが大体、夜の7時頃。帰宅がもっと遅い日も多く、家ではテレビなどでくつろぎ、零時過ぎには寝ます。
藤井 私の起床時間は、日によって違います。1限目から授業があれば朝6時、2限目からなら8時です。その後、藤沢の自宅から電車で鶴見へ。1限目からの日は、通勤・通学ラッシュにぶつかり、もう大変。大学に着いた頃には、ぐったりです(笑)。
歯科衛生科は授業がびっしり詰まり、最後(5限目)の授業が終わるのは夕方の6時前。部活を少しやって帰宅すると、9時を回ります。早く帰れた日は、歯の模型で歯石除去の練習などを行い、寝るのは11時〜零時頃です。
岩本 僕は6時半に起床。7時には小田原の家を出ます。授業は9時に始まり、昼休みをはさんで、午後4時頃まで続きます。部活があると、帰宅は9時過ぎですが、無い日でも図書館などによく寄るので、8時前後のことが多い。就寝は零時くらいです。
宮下 私も起床は早くて、朝6時です。自宅から大学までは地下鉄と電車で約1時間ですが、7時半には家を出ます。何があっても慌てないよう、“30分前の到着”を心がけているので、8時半に大学に到着。余裕をもって9時からの1限目の授業に臨めます。
部活を2つ掛け持ちしているため、帰宅は9時過ぎ。授業ノートの清書をしながら、その日の復習をして、零時過ぎに布団に入ります。
─皆さんの大学生活はスケジュールが一杯で、結構忙しそうですね。さて、本題の「放課後」ですが、この貴重なフリータイムをふだんどのように活用されていますか。今度は宮下さんからどうぞ。
宮下 私の放課後は、部活一色といっても過言ではありません。書道部と軽音楽フォークギター部を掛け持ちしていて、クラブ・サークル活動を思い切り楽しんでいます。
書道部では部長の大役を担っているので、なかなか大変です。それ以外の日は、ほぼ毎日、軽音楽部で練習です。私の担当はドラムとボーカルですが、学内のスタジオでドラムを思い切り叩くと、気分は最高。授業の疲れも吹き飛んでしまいます(笑)。
それと放課後によく利用するのが図書館です。大好きな「2階建て閲覧席」で、課題をやったり、読書をしたり。地下1階の視聴覚室で、映画鑑賞も楽しんでいます。
─部活を2つ掛け持ちなんて、すごいバイタリティーですね。岩本さんの放課後は?
岩本 僕も活動の中心は、部活です。1年生の時に、自分で仲間を集めてソフトテニス同好会を立ち上げ、部長に就任しました。生みの親なので愛着があるし、今は部員も増えて楽しくて仕方がない。完全に部活にはまっています。
その関連で、今春から全クラブ・サークルの連合体である「課外活動・公認団体連合会」の会長になり、放課後がとても忙しくなりました。
宮下 私も書道部の部長として毎月、連合会の定例会に出席していますが、会長さんの仕事って本当に大変そう。だって、全部で60近い団体のまとめ役なんですものね。
岩本 そうなんです。苦労を分かってくれて、感謝します(笑)。それと休日には時々、近くの鶴見養護学校へ出かけ、ボランティアとして、運動会など学校行事の手伝いもしています。
─放課後にアルバイトなどもしているのですか。
岩本 鶴見大学のマスコットキャラクター「つるみん」「つるたん」に関わる仕事です。大学のPRに一役買う大事な仕事なので頑張ります(笑)。
─藤井さんの放課後はいかがですか。
藤井 私の場合も、部活が中心ですね。1年生の時に、空手道部の女性主将だった歯学部の先輩の格好良さにあこがれ、すぐに入部しました。でも、途中でけがをし、今はマネージャーをしています。
稽古日は、火曜と木曜の週2回。午後5時半から8時頃まで稽古に励みます。たまに土曜日も練習します。
放課後のショッピングも、私の楽しみの1つです。
─冬頭さんは、放課後に主に何をしますか。
冬頭 歯学部の野球部に入っているので、まずは部活です。練習は木曜と土曜の週2回。平日の木曜は、放課後の午後5時から練習です。歯学部は勉強漬けの毎日なので、野球は気分転換にもってこい。毎回、楽しく練習しています。部活がない日の放課後は、技工室で患者さんの歯の模型作りをしたり、友達と連れ立って、居酒屋へ飲食に出かけたりもします。
それと今後は国家試験に向けた勉強で、図書館や2号館の自習室を利用する機会が飛躍的に増え、俄然、放課後が多忙になると思います。
─ところで、大学のキャンパスには数多くの施設があります。皆さんのお気に入りの場所はどこですか。
宮下 私は図書館ですね。特に気に入っているのが、2階奥の「2階建て閲覧室」です。カプセルのような個室になっていて、雰囲気がすごくいい。落ち着いて勉強ができ、大好きな場所です。
実は、私は高校の恩師に「鶴大の図書館はすごいよ」と勧められ、大学に入る前から図書館に通い、様々な本を愛読していました。
岩本 図書館は蔵書も多いし、僕も大変気に入ってます。
冬頭 僕は歯学部の技工室も好きですね。ここでいろいろな工作物の製作をしていると、心がとても落ち着くんです。
藤井 私のお気に入りは、記念館の大学食堂です。広々としている上に、友達とおしゃべりもできるので、課題をやる時によく利用します。
宮下 今は早朝に大学食堂に行くと、100円で朝ご飯が食べられる。何度か利用しましたが、おいしかったですよ。
岩本 あの格安朝食は、学生には魅力的だよね。お金がない時は本当に助かります。
─学内で他に好きな所は?
冬頭 緑が一杯のキャンパスですね。都会の中にあるのに、静かで教育環境は抜群です。
藤井 授業中に、總持寺の方から鐘の音が聞こえてきたりする。あれも風情があって、いいですよね。
岩本 托鉢に出るお坊さんのお経もね。心が落ち着きます。
─大学への期待や注文はありませんか。
岩本 学部や学生数がさほど多くないのに、学部・学科の枠を超えた交流が少な過ぎる気がします。学生や先生方が気軽に集い、交流を深め合う場がもっと欲しいですね。
宮下 大学祭の「紫雲祭」を盛り上げ、鶴大の一大イベントに育てたい。大学側の全面協力をぜひお願いします。
─最後に鶴大をめざす受験生や新入生に向けて、ひと言、先輩からのメッセージを。
藤井 大学に入ったら、ぜひ部活に参加して欲しい。先輩たちの有益な話が聞けたり、他学部の友達が増え、大学生活がより楽しくなります。
岩本 鶴大は学生と先生方の距離がすごく近い。マンモス大などと違い、実にアットホームな大学です。
宮下 個性的な先生が多く、授業も面白い。図書館は素晴らしいし、本好きな方は文学部へぜひどうぞ。
冬頭 歯学部の最大の特色は、附属病院での臨床実習です。患者さんの協力で、技能アップはもとより、歯科医師に必要な様々な知識やマナーを学べます。歯科医をめざすなら、鶴大が一番。僕の確信です。
─ありがとうございました。