Graffiti of Dental Technology

Vol.81 :金属床義歯のフレームワーク形状の透過を緩和させる方法

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はじめに
 金属床義歯の製作において,金属色の透過を防ぐための遮蔽材としてオペークレジンが適している1)2).しかし前歯部に用いる場合,オペークレジン及びフレームワーク形状が透過して審美性を損ねることがある.特に顎堤の形態やアタッチメント等の存在により,義歯床が薄くなる場合に生じやすい.今回はフレームワーク形状の透過を少しでも緩和させるために,オペークレジンの築盛法を工夫したので紹介する.


フレームワーク形状が透過している症例

 オペークレジンの色調と共にフレームワーク形状もくっきりと透けて審美性に問題が生じている.

 フレームワーク(青色部)と金属色遮蔽用のオペークレジン,義歯床用レジンおよび人工歯の位置関係を示す.

オペークレジンの築盛法を工夫した症例
 スケルトン(星印)に築盛したオペークレジンの色調およびフレームワーク形状が透過する恐れがある.  オペークレジンの築盛範囲を拡大するために常温重合レジンを筆積して延長部(0.3〜0.5mmの厚み)を設ける.
 スケルトン部のオペークレジン築盛状態(上図).延長部に築盛した状態(下図).  オペークレジンの築盛量を辺縁に向かって徐々に薄くすることで,フレームワーク形状の透過を緩和させることができる(左下図の矢印付近を拡大).

完成義歯と口腔内装着状態
 義歯床の内部には工夫したオペークレジンの築盛と常温重合レジンを使用した中間層の形成1)2)が施されている.  装着された金属床義歯.オペークレジンの色調とフレームワーク形状の透過が緩和され,審美性に問題はない.

おわりに
 本稿で紹介した方法を用いることで,オペークレジンの色調およびフレームワーク形状の透過による審美性への悪影響を軽減することができる.作業工程が増えてしまうが,審美的な義歯の製作に必要なことと理解して頂ければ幸いである.

参考資料
1)三山善也 : 金属床義歯の金属色を遮蔽する方法,写真で学ぶ即!実践 臨床技工テクニカルヒント,40-41,医歯薬出版,東京,2014
2)三山善也 : 金属床義歯の金属色の透過を防ぐために,Graffiti of Dental Technology Vol.17


Presented by Y.Miyama(歯科技工研修科 三山 善也)


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