Graffiti of Dental Technology

Vol.50 :簡便なスプリットキャスト法

画像をクリックすると、少し大きめの画像を表示します。


※ 掲載されている記事、文章、画像等を許可なく無断使用することを禁じます

はじめに
 スプリットキャスト法は、重合後の義歯を咬合器に再装着し、咬合器上で咬合調整して義歯を完成する方法である。しかし、技工操作の煩わしさからすべての症例技工に応用されているとは言い難い。
 そこで今回、咬合器装着とスプリットキャスト法を1回の石膏操作で行うことができる簡便なスプリットキャストの方法をご紹介する。スプリットキャストの咬合器からの分離と再装着を1度だけ行うならば、ここに紹介する簡便な方法で十分な効果を発揮するものと思われる。



1.スプリットキャスト法による咬合器装着

作業模型基底面をボクシングしてスプリットキャストを製作する。  作業模型とスプリットキャストを粘着テープで固定し、スプリットキャスト模型を咬合器に装着する。

 

2.簡便なスプリットキャスト法

スプリットキャストの製作と咬合器装着を同時に行い、時間の短縮を図る方法である。


等高線描記装置を用いて、咬合平面と平行な線を模型側面に印記し、モデルトリーマーで平行模型を製作する。 アクリリックカッターバルカナイト080(デンツプライ メルファー)はラウンドのスチールバー(直径8.0mm)である。
作業模型基底面にバーの直径の半分程度のディンプルを3ヶ所形成する。三角形の一辺を3〜4cm程度とする・

ディンプル間を結んだ三角形の内側に石膏分離材 スーパーセップ (kerr)を塗布する。

石膏分離材を塗布した部分を越えて石膏を盛り上げ、咬合器装着を行う。 蝋義歯完成後、70〜80℃の温湯に作業模型の基底面を浸しスプリットキャストを分離させる。
重合後、咬合器に再装着する。3つのディンプルにより精度よく再装着が可能になる。

瞬間接着剤を用いて固定する。人工歯の削合中、模型が脱落することはない

 


おわりに
 紹介した簡便なスプリットキャスト法は義歯製作の精度と操作性の両立が期待できる有用な方法であるので是非、症例にお試しいただきたい。。
 しかし、咬合器から作業模型の脱着を繰り返し行うミリング操作や高精度の咬合関係を求められる症例への応用は推奨できない。




Presented byT.Aida(歯科技工研修科 相田 智広)


←BACK     △GO MENU        ▲GO TOP       NEXT→