Graffiti of Dental Technology

Vol.40 : レジン築造体の修正 〜どのような被着面処理をしていますか?〜

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はじめに
 
間接法によりレジン築造を製作している際に、レジン築盛時に混入した気泡を発見することがあります。また、形態修正時に¥切削しすぎてレジンの追加築盛を必要とする場合もあります。
 今回は本学附属病院補綴科で主として用いられている3種類の支台築造用コンポジットレジンを例に追加築盛のための被着面処理をわかりやすく整理してみました。この方法はそれぞれのコンポジットレジンの使用説明書に記載してある築造体合着時の被着面処理法をもとに、各メーカーに確認した内容に従って解説します。


 クリアフィルDCコアオートミックス (クラレメディカルを用いた場合
図1 自動練和になったことで操作性が向上し補綴科で用いられることが多くなったクリアフィルDCコアオートミックス。 図2 形態修正時に金属ポストに隣接して大きな気泡が現れた症例。
図3 気泡を拡大してスチーム洗浄後、クリアフィルエッチングエイジェント(クラレメディカル)を塗布し40秒経過後、水洗、乾燥させる。 図4 シランカップリング処理のため、クリアフィルセラミックプライマー(クラレメディカル)を一層塗布し、乾燥させる。

図5 修正部にレジンを追加築盛し、光重合を行う。
図6 形態修正を完了した金属ポスト併用レジン築造。修正痕は認められず、本体と一体化している。

ユニフィルコア (ジーシー) を用いた場合

図1 良好なフローと光透過性が高いユニフィルコア。 図2 軸面を削りすぎて遠心面と舌側面のテーパーを付与しすぎたファイバーポスト併用レジン築造体。
図3 修正部をスチーム洗浄し、エッチングリキッド(ジーシー)を塗布して30秒経過後、水洗、乾燥させる。 図4 シランカップリング処理のためセラミックプライマー(ジーシー)のA液とB液を等量混和し、塗布する。
図5 ボンディング強化のためセルフエッチングボンドA液とB液を各1滴混和し、塗布する。エアーにて薄くのばし10秒間光重合する。 図6 レジンを追加築盛後、遠心と舌側の軸面形態の修正を完了した。

i-TFCコアシステム (サンメディカル) を用いた場合
図1 根管治療から根管充填、支台築造までを一度に行うことができる新しいシステムである。 図2 重合後、模型から撤去したi-TFCシステムを用いたファイバーポスト併用レジン築造。築盛ミスでマージン周辺にポストレジンが露出してしまった。
図3 露出したポストレジンを削除しスチーム洗浄する。次に表面処理材レッド(サンメディカル)を塗布して30秒経過後、水洗、乾燥させる。 図4 シランカップリング処理のためポーセレンライナーM(サンメディカル)を等量混和し、塗布する。
図5 修正の必要なマージン周辺にコアレジンを追加築盛し、光重合する。 図6 修正の完了したファイバーポスト併用レジン築造体。

おわりに
 レジン支台築造が臨床に広く用いられるようになり、間接法による金属ポスト併用レジン築造体やファイバーポスト併用レジン築造体の技工指示も多くなってきています。前述したように気泡を生じたり、つい過剰に切削してテーパー不良となり追加築盛が必要となる場合もあります。修正する量がわずかであっても被着面処理を慎重に行ない製作すべきであると考えています。

参考文献
 邑田歳幸:スピーディに作るファイバーポスト併用レジン支台築造. デンタルマガジン, 120 : 60-62. 2007.
 真鍋 顕:「i-TFCシステム」による新しい概念の支台築造. 日本歯科評論, 777 : 99-104. 2007. 

Presented by歯科技工研修科 邑田 歳幸


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