Graffiti of Dental Technology


Vol.30 :エステニアEGコアを応用したレジン支台築造の製作術式

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はじめに
 エステニアEGコアを応用したハイブリッドレジンの築盛法を本ホームページのVol.21で紹介した。EGコアは本来、エステニアを用いたメタルフリーブリッジのフレームを製作するためのコア材である。今回はその半透明である材料の特性を生かして、レジン支台築造の製作に応用し良好な結果が得られたので紹介する。



エステニアEGコアを応用したレジン支台築造の製作術式

 通法に従い築造体のワックスアップを行う。未重合層の削除分を見込んで若干大きめにしておく。

 コア上部にスティッキーワックス等の高融点のワックスで、レジン注入孔のためのワックスを盛り上げる。次にEGコア内面へのワックスの付着を防止するため、ワックスパターン表面にワセリンを薄く塗布しておく。
 EGコアをハサミでカットし、熱湯(約80℃)に3分間浸漬し軟化する。

 軟化したEGコアを圧接する。細部まで印象されるように、手指でしっかりと圧接を行う。

 硬化後、コアを模型から撤去し細部まで印象されていることを確認する。この時、注入孔を開放しておく。  パラフィンワックスでアンダーカット部のブロックアウトおよびリリーフを行う。
 レジン分離材としてワセリンを塗布する。  ADポストにアルミナサンドブラスト処理およびボンディング処理を施す。
 ニードルタイプのCRシリンジを用いて、気泡の混入に注意しながら、レジンペーストをポスト内部に注入する。  ポスト部にADポストをゆっくり差し込む。
 EGコアを模型に適合させコアの内部が満たされるまでゆっくりとレジンペーストを注入していく。

 レジンが満たされた後、レジンを注入しながらニードルを引き抜く。

加圧下(2〜3kgf/cu)にて約10分間硬化を待つ。(今回はデュアルキュア型のレジンコア材を用いた。)  次に約3分間光重合を行う。EGコアは光透過性があるためレジンコアの内部まで確実に硬化させることができる。
模型から撤去し、ポスト部方向からも光照射を行い重合を確実にする。  カーバイトバーにて形態修正を行う。
 
 完成したレジン支台築造。  

 



おわりに
Vol.21で紹介したようにEGコアの特性として
(1)熱湯(約80℃)により容易に軟化し、ワックスパターンの細部まで印象することができる。
(2)光透過性を有するため、コアの上から光照射してレジンの重合を行うことができる。
(3)熱可逆性の材料であるため繰り返し使用することができる。
などが挙げられる。レジン支台築造の製作にEGコアを用いることによって、一般的な光透過性のないシリコーンコア材よりもコア撤去前のレジン硬化が確実となり、また空気を遮断した状態での光重合により未重合層が減少し、形態修正が簡便などの利点がある。

参考文献
1)森田真理子,岩田健吾,佐藤文裕,竹井利香,他:クリアタイプ・シリコーンコアを応用した硬質レジン修復物の製作法,日歯技工誌24:165〜171,2003
2)森井和希:エステニアC&B EGコアを利用した臼歯部咬合面のレジン築盛法,デンタルマガジン118-2006,モリタ

使用材料
エステニアC&B EGコア 定価3000円(クラレ)


Presented byK.Morii(歯科技工研修科 森井和希)


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