Graffiti of Dental Technology


Vol.27:スプリント用樹脂プレートの研磨術式について

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はじめに
 中央技工室では、顎関節症のスプリントやブラキシズムのナイトガートを専用の樹脂プレートを用いて製作している。また最近では、阿部助教授(補綴学第一講座)考案のリテーナー型義歯も樹脂プレートを用いて製作している。これらの製作にはスタバック(BUFFALO DENTAL社製)やミニスターS(SCHEU DENTNL社製)のシステムとそれぞれの専用のプレートを用いている。樹脂プレートは床用アクリリックレジンとは異なりポリエステル系の材料で粘りがあるために細かな傷が残ったり艶が出にくいなどの問題があり、研磨にも工夫が必要となる。そこで今回は効率良く、短時間で滑沢な研磨面が得られる研磨方法を紹介します。


研磨不足の一例

 レーズ研磨により内面まで艶を失ったスプリント。

 辺縁にはカーバイドバーによるトリミングの傷が見られ、ポリエステル系樹脂のかえりが点在している。

 

研磨術式の紹介

 ラボソニックカッターを用いて設計ラインから約1mm離れた部位をカットする。

 同カッターは超音波振動により粘りのあるポリエステル系樹脂も効率良く簡単に切除することができる便利な器機である。

 カーバイドバーで、設計ラインに従い辺縁の形態を調整する。

 次に、低回転でペーパーコーンを用いて粘りの強いかえりを整理する。

 ビッグシリコーンポイントで細かな傷を研磨し、滑らかな辺縁形態を付与する。

 次に軟毛ブラシと砂を用いてレーズ研磨をする。

 RPCウルトラファインはポリエステル系プレートに対して艶出し効果の高い仕上げ研磨材である。

 ウルトラファインを塗布し、軟毛ブラシで研磨するだけで良好な艶が得られる。 

 本法により研磨したスプリント。プレートの外表面はもとより内面も良好な艶を呈している。

使用器材
 ラボソニックカッター(株式会社 ナカニシ)
 
RPCウルトラファイン(LABOテック・クリエート)


まとめ
 スプリント用樹脂プレートは、床用アクリリックレジンに比べると粘りがある材料で初心者はなかなか傷が落ちにくいかも知れません。今回、紹介した器材と研磨工程に従って研磨することにより短時間で良好な研磨面を得ることができます。是非お試し下さい。

参考文献
 阿部實,青木孝幸,三山善也,河村昇.歯を抜かずに守るリテーナー型義歯.
 デンタルダイヤモンド30(4):117-126,2005

Presented by M.Yamaguchi(歯科技工研修科 山口 将弘)


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