New Material & New Technology


Vol 1 : Hybrid Ceramics


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 近年、ハイブリットセラミクスと呼ばれる高分子複合型の歯冠修復材料が開発され、臨床応用されている。

 現在、臨床応用可能なハイブリッドセラミクスには「 アートグラス 」「タルギス/ベクトリス」「 エステニア 」「ベルグラス」「 ハーキュライト」「 グラディア」「 シンフォニー」「 スカルプチャー/ファイバーコア システム」などがあげられる。

  歯科技工研修科においても例外ではなくいくつかのハイブリッドセラミクスを用いて臨床技工を行っている。今回はその中のいくつかを術者の使用感を交え紹介したいと思う。

 

「ESTENIA」クラレ
 

下顎右側5番4/5冠・6番J-Cr

下顎左側6番J-Cr

Technician M.Nomura
Technician M.Nomura

 無機質フィラーを92%含有し、ハイブリッドセラミクスの中でも特に硬い素材である。しかし、口腔内で艶が消失することや、築盛や研磨などの技工操作の難易度は高い。従来の硬質レジンとは異なる操作が求められる。

 築盛は窒化処理されたインストゥルメントやシリコンチップを用いることにより操作性が向上する。研磨はシリコンポイントにて十分な傷とり作業をした後、日本歯科工業社製「スーパースター」を用いることにより十分な光沢を得ることができる。

上顎左側5番〜右側6番前装Br

 
Technician T.Matsumoto
「GRADIA」ジーシー
 

下顎右側5番ODIn

 独自開発の球形マイクロフィラーを使用し、対合歯に優しく、高い粘靭性を誇る。操作感は比較的良いがペーストの垂れがあり、従来の硬質レジンのように築盛により形態を与えるのは容易ではない。色調は透明感があり再現性は高いと感じる。

Technician T.Hirano
 
「HERCULITE」KEER

 保存修復治療に用いられてきたコンポジットレジンの進化系。ペーストの操作性は他にくらべて良く、色調の再現性も良い。

上顎左側6番MOIn

 

Technician T.Hirano

上顎左側6番On

Opinion

 素材の複合化とフィラーを高密度に含有することにより、従来の硬質レジンの欠点を克服し、セラミックにせまる性能を手にいれた硬質レジンですが、硬くなったための脆性や対合歯の磨耗、操作性の困難さなどの問題も合わせ持っています。今後はさらなる改良が進み、硬すぎず対合歯に優しい口腔内環境に調和した、21世紀型の素材に進化してゆくことを期待します。

Technician T.Hirano
 

Presented by T.Matsumoto


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